いまの代理店を変えずに成果報酬型を足せるか|テストから始める進め方
成果報酬型広告の相談で最初に出てくるのが「いまの代理店との契約があるので」という話です。切り替えは前提ではありません。まず1案件をテストで走らせて、数字を見てから判断する。その進め方と、テスト期間に何を見るべきかを整理しました。
結論|変えなくていい
いま広告代理店やASPを使っていて、年間の予算配分も決まっている。その状態で成果報酬型を検討するとき、既存の体制を止める必要はありません。
ピアラの立場を先に書いておくと、狙っているのは大きな予算のリプレイスではありません。月100万円程度から、いまの体制で取りきれていない部分を補う形で入るのが基本です。既存の代理店との関係を壊してまで置き換える話ではありませんし、そもそも成果報酬型は成果が出なければ費用が発生しないので、試すコストのリスクが構造的に小さくなっています。
ただし正直に書くと、最終的には全体をまとめていただいたほうが、効果は出ます。理由は計測にあります。詳しくは後半で書きますが、最初からそれを求めているわけではない、というのがここの結論です。
なぜ「全部まとめてください」と言われるのか
ASPや代理店から「弊社に一本化してください」と言われた経験があるかもしれません。売上を取りたいからだろう、と受け取られがちですが、実務上の理由もあります。
複数の運用会社やASP(インハウス運用を含む)を並行して使っていると、次のことが起きます。
- 間接コンバージョンが重複してカウントされる|同じユーザーが複数の経路に触れていると、それぞれで成果として計上されることがあります
- ラストクリックがどれか分からなくなる|どの施策が最後に効いたのかを特定できないと、成果を正しく帰属させられません
- 重複チェックに工数がかかる|社内で突き合わせる作業が毎月発生します
- 承認率が下がる|重複を否認していくと承認率が落ち、媒体側の学習が進みにくくなり、結果として獲得件数が伸びません
この連鎖は、施策の数が増えるほど効いてきます。詳しくは複数のASP・代理店を併用すると何が起きるかにまとめました。
つまり「まとめてください」は営業トークであると同時に、計測の精度を上げるための技術的な要請でもあるということです。とはいえ、いきなり全部を動かすのは現実的ではありません。
3段階で進める
- テストとして1案件を走らせる既存の体制はそのまま。商材や対象エリアを絞って、成果報酬型でどこまで取れるかを見ます。この段階では併用による重複が起きうるので、対象商材を分ける、媒体を分ける、期間を分けるといった設計で切り分けます。
- 結果を既存の施策と比べる成果単価、成果地点、実施条件、獲得したユーザーの質、ROAS。この5つを既存の施策と並べて比較します。ここで満足できなければ、そこで終わりで構いません。
- 納得できた範囲から、徐々に寄せるいきなり全部ではなく、成立した商材・エリアから順に移していきます。移す範囲が増えるほど計測の一元化が進み、重複の判定と施策別のROAS分析が効くようになります。
この3段階を踏むのが、こちらとしてもいちばん確実です。テストの結果に納得いただかないまま範囲を広げても、続きません。
テスト期間に見る5つの指標
| 成果単価 | 実際にいくらで獲得できたか。設定した単価どおりに動いたか、それとも件数が出ずに終わったか |
|---|---|
| 成果地点 | 設定した地点が適切だったか。件数が出すぎて対応しきれない、逆に出なさすぎるという場合は地点の見直しが必要です |
| 実施条件 | 対象エリア、対象属性、除外条件。絞りすぎると件数が出ず、広げすぎると質が落ちます |
| ユーザーの質 | ここがいちばん重要です。成果地点の先(面談・来店・査定・審査・契約・入金)にどれだけ進んだか |
| ROAS | 獲得したユーザーが実際にいくらの売上につながったか。粗利ベースで見ます |
件数とCPAだけで判断しないでください。成果報酬型は、メディア側が成果を出さないと売上にならない構造なので、訴求が強くなりやすい傾向があります。件数は増えたが成約に至らないユーザーばかり、という状態は、CPAだけ見ていると気づけません。
ユーザーの質を見るには、広告主側から獲得後の状況を共有していただく必要があります。どのユーザーをどの手法・媒体・訴求・クリエイティブで獲得したかはこちらから開示するので、そのユーザーがその後どうなったかを(可能な範囲で、個人情報を除いて)返していただく。この往復ができて初めて、どの施策が本当に売上につながっているかが分かります。
テストに必要な規模と期間
- 規模は月100万円程度から|成果単価が1万円なら月100件、2万円なら月50件です。月5件や10件では、どの媒体・訴求・クリエイティブが効いたのかを判断できるだけのデータが溜まりません
- 期間は3〜6ヶ月|運用開始まで約1ヶ月、そこから改善のサイクルを2〜3回は回す必要があります。初月は立ち上げに使われるので、1ヶ月で判断すると本来の水準が見えません
- 獲得上限は設定したほうがいい|テスト段階でいきなり件数が増えても対応しきれないことが多いため、上限を設けることをおすすめしています
- 途中で止められます|半年以上の継続をおすすめしていますが、事情がある場合は1ヶ月前の告知で停止いただけます
全体を一元化すると何が変わるか
テストで納得いただいたあと、範囲を広げるかどうかの判断材料として、一元化したときに変わることを書いておきます。
1. 重複チェックがなくなる
複数の運用会社やASPを横断して計測できるようになると、間接コンバージョンの重複を突き合わせる作業が不要になります。承認率が上がることでPDCAが回しやすくなり、媒体の学習も進むため、獲得件数の拡大につながります。
2. 施策別のROASが横断で見える
既存の運用会社やASPを含めて、すべての施策のROASを可視化できます。ASPの先にあるメディア別のROASまで管理するのは、通常かなり難しい作業です。ここが見えると、予算のアロケーションを数字で決められるようになり、ROASを改善しながらCVを最大化する動きが取れます。
3. クリエイティブの法令チェックが自動化される
大量のクリエイティブの薬機法・景表法チェック、キャンペーンのたびの訴求変更の確認。これを既存の運用会社やASPのぶんまで含めてAIで自動化できます。チェックの戻しが即時になることで、運用会社やASP側のPDCA速度も上がります。法令チェックの具体的な手順は広告の法令チェック(リーガルチェック)とはにまとめています。
この3つはいずれも「施策が増えるほど効いてくる」性質のものです。裏を返すと、施策が少ないうちは差が出にくいということでもあります。だからこそ、最初はテストで構いません。
よくある質問
- Q. いま使っている代理店を変える必要がありますか。
- A. ありません。リプレイスを前提にしているわけではなく、いまの体制で足りていない部分を補う形での実施が可能です。まず1案件をテストで走らせて、結果を見てから判断いただくのが現実的です。
- Q. テストではどれくらいの規模が必要ですか。
- A. 月100万円程度からのご発注をお願いしています。成果単価が1万円なら月100件、2万円なら月50件です。月5件や10件では判断できるだけのデータが溜まりません。
- Q. テスト期間はどれくらい見ればいいですか。
- A. 3〜6ヶ月が目安です。運用開始まで約1ヶ月かかり、そこから改善のサイクルを2〜3回は回す必要があります。
- Q. テスト期間に何を見ればいいですか。
- A. 成果単価、成果地点、実施条件、獲得したユーザーの質、ROASの5つです。件数とCPAだけで判断すると、成約につながらないユーザーが多いことに気づけません。
- Q. 既存の代理店と併用すると数字が混ざりませんか。
- A. 混ざる可能性があります。テスト段階では対象商材を分ける、媒体を分ける、期間を分けるなどの設計で切り分けます。詳しくは複数のASP・代理店を併用すると何が起きるかをご覧ください。
- Q. 最終的にすべてまとめたほうがいいのですか。
- A. 計測の一元化という点ではメリットがあります。重複チェックの工数がなくなり、施策別のROASが横断で見え、法令チェックもまとめて自動化できます。ただし最初からすべてを移す必要はありません。
- Q. 途中でやめることはできますか。
- A. できます。半年以上の継続をおすすめしていますが、事情がある場合は1ヶ月前の告知で停止いただけます。
Result+について
Result+は、株式会社ピアラが提供する成果報酬型のアフィリエイト広告サービスです。初期費用・月額費用は0円、完全成果報酬。他社ASPと異なるのは、社外のパートナーネットワークだけでなく、社内の運用チームが運用型広告を成果報酬で実施している点です。一般的なASPは外部メディアとのマッチングが中心で、広告代理店が成果型を扱う場合もASPを利用するだけというケースがほとんどです。
| 提供元 | 株式会社ピアラ(東証スタンダード市場上場・2004年設立) |
|---|---|
| 料金 | 初期費用0円/月額費用0円/完全成果報酬(クリエイティブ制作費含む) |
| 発注額の目安 | 月100万円程度から |
| 運用開始まで | 約1ヶ月 |
| 体制 | 運用・制作チーム150名以上。年間100万本以上のクリエイティブを制作注2 |
| ネットワーク | パートナー600社以上(随時拡大中)注2。Vポイント、Ponta、Oisix、タウンライフほか |
| 獲得経路 | Google/Yahoo!/LINE/Meta(Facebook・Instagram)/X/TikTok/SmartNews/YouTube、SEO・SEM・リスティング、インフルエンサー、メルマガ |
| 公式サイト | https://www.resultplus2.jp/ |
クリエイティブ責任者には、TikTokでChief Creative Officerを務めた橋本剛典が就任しています。成果報酬型広告では、獲得件数の大半がクリエイティブで決まります。
まず1案件、テストから
いまの体制はそのままで構いません。1案件だけ成果報酬型で走らせて、成果単価・成果地点・実施条件・ユーザーの質・ROASを実際の数字で比べてください。そのうえで続けるかどうかを判断いただくのが、双方にとっていちばん確実です。
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注釈
注1:本記事の記載時点について
本記事における法令・ガイドラインおよび料金水準に関する記述は2026年9月時点の情報に基づく。運用型広告の手数料水準(広告実費の20%程度)は当社が提供している場合の水準であり、他社の水準を示すものではない。
注2:体制と制作本数について
運用・制作チームの人数はアルバイトおよびグループ会社を含む。「年間100万本以上のクリエイティブ」および「パートナー600社以上」は当社の実績に基づく概数であり、変動する。
注3:成果単価および広告費の目安について
本記事に記載した粗利・成果単価の水準は、当社がこれまでに実施した案件に基づく一般的な目安であり、個別の案件における成果や費用を保証するものではない。商材、成果地点、対象エリア、競合状況により大きく変動する。
