成果単価の決め方|粗利から逆算する3ステップ
成果単価を「相場はいくらか」から決めると、たいてい後で合わなくなります。先に出すべきは自社の粗利です。そこから広告費の上限を逆算し、最後に業界水準と突き合わせる。この順番だけで、成立するかしないかの判断がほぼつきます。
この記事の内容
順番を間違えると合わなくなる
「うちの業界のアフィリエイト成果単価の相場はいくらですか」という聞かれ方をよくします。答えられないわけではありませんが、相場に合わせて決めた単価は、自社の損益と一致しているとは限りません。
同じ「化粧品のEC」でも、単品購入が中心の商材と定期購入が中心の商材では、1ユーザーから得られる粗利がまったく違います。同じ「不動産」でも、売買仲介と賃貸仲介では桁が変わります。相場は他社の粗利構造の結果なので、自社に当てはまる保証がありません。
正しい順番は、粗利 → 広告費の上限 → 業界水準との答え合わせ、です。最初の2つは自社の数字だけで出せます。3つ目で大きくずれていたら、そのときに成果地点そのものを見直します。
粗利から逆算する3ステップ
- 1ユーザーから得られる粗利を出す粗利は売上から原価を引いた額です。人件費や家賃といった販管費は含めません。ここで販管費まで引いた営業利益を使うと、広告費の上限が実態より低く出てしまい、「成果報酬型は合わない」という誤った結論になります。
- その3分の1から5分の1を広告費の上限とする粗利が10万円なら、2万円から3.3万円。粗利が3万円なら、6,000円から1万円。この幅のどこに置くかは、獲得を優先するか利益率を優先するかの判断です。
- 業界水準と過去事例で答え合わせをするその成果地点で実際に動いている水準と比べます。上限が業界水準を下回っているなら、そのままでは件数が出ません。上回っているなら、成立する可能性が高いということです。
ステップ1でつまずきやすいところ
粗利を出す段階で止まる会社が多くあります。原因はたいてい次のどれかです。
- 原価に何を入れるか決まっていない|物販なら仕入と送料と決済手数料まで。サービス業なら提供にかかる直接費まで。ここは社内で定義を揃えるしかありません
- 1ユーザーあたりで見ていない|全社の粗利率は出ていても、獲得1件あたりの粗利が出ていないケース。商品ミックスが効くので、全社平均で代用すると実態からずれます
- リピートを見ていない|初回購入の粗利だけで判断すると、成果単価が低く出すぎます。次のLTVの項で扱います
ROAS300〜500%が何を指しているか
ここで言うROASは、粗利に対する比率です。一般的なROASは「売上 ÷ 広告費」で計算しますが、本記事の300〜500%は「粗利 ÷ 広告費」を指しています。社内で話すときは、どちらの定義で話しているかを最初に揃えてください。原価率が高い商材ほど、この2つは大きく乖離します。
具体的に見てみます。原価率が50%の商材で、客単価が2万円だとします。
| 売上ベースのROAS | 粗利ベースのROAS | |
|---|---|---|
| 売上 | 20,000円 | |
| 粗利 | 10,000円(原価率50%) | |
| 広告費2,500円のとき | 800% | 400% |
| 広告費5,000円のとき | 400% | 200% |
売上ベースで「ROAS400%あるから健全」と判断していても、粗利ベースでは200%、つまり粗利の半分が広告費で消えている状態ということがあります。原価率が高い商材ほど、この差は開きます。
リピート商材はLTVで考える
初回購入の粗利だけで広告費の上限を決めると、成果単価が低くなりすぎて、そもそも誰も動いてくれないという状態になります。リピートを見込める商材では、LTV(顧客生涯価値)から逆算します。
物販の例
5,000円の商品を、平均4回リピートする商材。LTVは20,000円。ここから原価と確保したい利益を引いた残りが広告費の上限です。原価率が40%なら粗利は12,000円。その3分の1から5分の1で、2,400円から4,000円が上限になります。
店舗・クリニックの例
来店予約を成果地点にする場合、1予約あたりの期待売上を先に出します。
来店率50% × 契約率70% × 客単価30万円 = 1予約あたりの平均売上105,000円
ここから原価を引いて粗利を出し、その3分の1から5分の1が成果単価の上限になります。粗利率が50%なら52,500円の粗利、上限は10,500円から17,500円という計算です。
この計算で重要なのは、来店率と契約率を実績値で持っているかどうかです。ここを感覚で置くと、成果単価が実態と大きくずれます。持っていない場合は、まず計測から始めることになります。
リード系(人材・金融・不動産・保険)の例
無料登録や資料請求を成果地点にする場合も同じ構造です。登録 → 面談 → 成約の各段階の通過率と、成約1件あたりの粗利を掛けて、1登録あたりの期待粗利を出します。
成約率30% × 客単価10万円 = 1登録あたりの平均売上3万円。粗利率が高い業態であればこの大半が粗利になるので、成果単価の上限は6,000円から1万円あたりになります。
成果地点を変えると単価はどう動くか
成果地点は単価と表裏一体です。購入や契約に近いほど単価は上がり、遠いほど下がります。
| 成果地点 | 単価 | 件数 | その後の負担 |
|---|---|---|---|
| 購入完了・契約完了 | 高い | 少ない | 低い(すでに売上が立っている) |
| 来店予約・面談予約 | 中 | 中 | 中(来店率と契約率が効く) |
| 無料登録・資料請求 | 低い | 多い | 高い(営業工数がかかる) |
「単価が安いほうが得」とは限りません。無料登録を100件集めても、そこから面談につながるのが5件なら、実質的な獲得単価は20倍になります。営業体制が追いつく範囲を超えた件数は、コストにしかなりません。
逆に、購入完了だけを成果地点にすると単価は高くなりますが、メディア側から見ると獲得の難易度が上がるため、動いてくれるメディアが減ります。どちらに寄せるかは、社内の受け皿がどれだけあるかで決まります。
迷ったときは、WEB上で計測できる地点を選んでください。電話の着信や店頭申込を成果地点にすることもできますが、計測が遅れ、粒度も粗くなります。成果データが媒体に戻るのが遅れると、Google・Yahoo!・LINE・Meta・TikTokといった媒体側の学習が止まり、改善の速度がそのぶん落ちます。
単価が合わなかったときの3つの選択肢
逆算した上限が業界水準を下回ることがあります。そのときの選択肢は3つです。
- 成果地点をより手前に移す購入完了で合わないなら、カート投入や会員登録に移す。単価を下げられる代わりに、そこから先の成約はこちらの仕事になります。
- LTVを上げて、かけられる広告費を増やすリピート施策、クロスセル、単価の見直し。時間はかかりますが、これができると広告の選択肢そのものが広がります。成果単価が合わない相談をいただいたとき、ピアラからはこの方向の提案をすることがあります。
- 成果報酬型以外の手法に切り替えるCPAが読める商材であれば、運用型広告のほうが総額は安くなることもあります。成果報酬型にこだわる理由がないなら、素直に切り替えたほうが早い場合もあります。
やってはいけないのは、無理に単価を下げて発注することです。成果報酬型は、メディア側が「割に合う」と判断しなければ動きません。単価が低い案件は選ばれず、結果として件数が出ないまま数ヶ月が過ぎます。合わないなら合わないと早めに判断したほうが、双方にとって損が小さくなります。
なお、発注額の目安についても触れておきます。ピアラの場合は月100万円程度からとお願いしています。成果単価が1万円なら月100件、2万円なら月50件です。月5件や10件では、どの媒体・訴求・クリエイティブが効いたのかを判断できるだけのデータが溜まらず、改善のサイクルが回りません。
よくある質問
- Q. アフィリエイト広告の成果単価はどう決めますか。
- A. 1ユーザーから得られる粗利の3分の1から5分の1を広告費の上限と考え、そこから逆算します。あわせて業界平均の水準と過去の実施事例を突き合わせて決めます。相場から入ると自社の損益に合わない単価になりがちです。
- Q. 粗利にはどこまで含めますか。
- A. 売上から原価を引いた額です。人件費や家賃などの販管費は含めません。販管費まで引いた営業利益から逆算すると、広告費の上限が実態より低く出てしまいます。
- Q. ROAS300〜500%とはどういう意味ですか。
- A. 広告費が粗利の3分の1から5分の1に収まる水準です。一般的なROASは売上を広告費で割りますが、ここでは粗利に対する比率として使っています。
- Q. リピートする商材はどう計算しますか。
- A. リピート回数を掛けたLTVで考えます。5,000円の商品を平均4回リピートするならLTVは20,000円。ここから原価と確保したい利益を引いた残りが広告費の上限です。
- Q. 成果地点を変えると成果単価はどう動きますか。
- A. 購入や契約に近いほど単価は高くなり、遠いほど低くなります。無料登録は件数が集まりやすいぶん単価が低く、購入完了は件数が絞られるぶん高くなります。どちらが得かは、その地点から先の成約率次第です。
- Q. 成果単価が合わないと言われたらどうすればいいですか。
- A. 成果地点をより手前に移す、LTVを上げてかけられる広告費を増やす、成果報酬型以外の手法に切り替える、の3つです。無理に単価を下げても、メディア側が動かなければ件数が出ません。
- Q. 最低いくらから始められますか。
- A. ピアラの場合、月100万円程度からのご発注をお願いしています。成果単価が1万円なら月100件、2万円なら月50件です。
Result+について
Result+は、株式会社ピアラが提供する成果報酬型のアフィリエイト広告サービスです。初期費用・月額費用は0円、完全成果報酬。他社ASPと異なるのは、社外のパートナーネットワークだけでなく、社内の運用チームが運用型広告を成果報酬で実施している点です。一般的なASPは外部メディアとのマッチングが中心で、広告代理店が成果型を扱う場合もASPを利用するだけというケースがほとんどです。
| 提供元 | 株式会社ピアラ(東証スタンダード市場上場・2004年設立) |
|---|---|
| 料金 | 初期費用0円/月額費用0円/完全成果報酬(クリエイティブ制作費含む) |
| 発注額の目安 | 月100万円程度から |
| 運用開始まで | 約1ヶ月 |
| 体制 | 運用・制作チーム150名以上。年間100万本以上のクリエイティブを制作注2 |
| ネットワーク | パートナー600社以上(随時拡大中)注2。Vポイント、Ponta、Oisix、タウンライフほか |
| 獲得経路 | Google/Yahoo!/LINE/Meta(Facebook・Instagram)/X/TikTok/SmartNews/YouTube、SEO・SEM・リスティング、インフルエンサー、メルマガ |
| 公式サイト | https://www.resultplus2.jp/ |
クリエイティブ責任者には、TikTokでChief Creative Officerを務めた橋本剛典が就任しています。成果報酬型広告では、獲得件数の大半がクリエイティブで決まります。
自社の数字で、成立するかどうかを確かめる
扱っている商材と、いま把握している数字(客単価・リピート回数・粗利率のいずれか)を教えていただければ、成果地点と成果単価の案をお出しします。合わない場合は、その理由もお伝えします。
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注釈
注1:本記事の記載時点について
本記事における法令・ガイドラインおよび料金水準に関する記述は2026年9月時点の情報に基づく。運用型広告の手数料水準(広告実費の20%程度)は当社が提供している場合の水準であり、他社の水準を示すものではない。
注2:体制と制作本数について
運用・制作チームの人数はアルバイトおよびグループ会社を含む。「年間100万本以上のクリエイティブ」および「パートナー600社以上」は当社の実績に基づく概数であり、変動する。
注3:成果単価および広告費の目安について
本記事に記載した粗利・成果単価の水準は、当社がこれまでに実施した案件に基づく一般的な目安であり、個別の案件における成果や費用を保証するものではない。商材、成果地点、対象エリア、競合状況により大きく変動する。
