ChatGPTで薬機法チェックはできる?精度の限界と、専用AIとの違い

公開日:2026年9月13日/株式会社ピアラ Result+事業本部

ノートパソコンのチャット画面と、広告クリエイティブの判定画面を見比べる広告運用担当者

結論から書く。ChatGPTでテキストの薬機法チェックはできる。

ただし「広告クリエイティブのリーガルチェック業務」として見ると、ChatGPTが担えるのは工程の一部だ。残りは自分で組むことになる。動画を扱うなら特にそうなる。

どこまでできて、どこから自分で作る必要があるのかを、工程ごとに整理する。本記事の内容は2026年9月時点のものです。

対象別に見ると、線はここで引かれる

チェック対象ChatGPTなど汎用AI専用の法令チェックツール
テキスト・文章
(広告文、SNS投稿、プレスリリース)
そのまま貼って確認できるそのまま確認できる
静止画・静止画バナー画像を読み取って文字の確認はできる確認できる
記事LP・LP本文をコピーして渡す手間がかかる。ページ内の画像は別途URLを入れるだけで、ページ内のテキストと画像をまとめて判定
動画・動画バナー動画ファイルをそのまま渡せない。カット抽出と音声の書き起こしが必要アップロードすると自動でカット割りし、ナレーションも書き起こして判定

テキストと静止画までは汎用AIで足りる。詰まるのはLPと動画で、ここは「AIの賢さ」ではなく「前処理をどう用意するか」の問題になる。

ChatGPTでできること

広告文を貼り付けて「薬機法の観点で問題がある表現を指摘して」と頼めば、NGになりやすい箇所と言い換え案が返ってくる。商材のジャンルを伝えれば、化粧品と健康食品で判断を切り替えることもできる。1本だけ確認したい、表現を相談したい、という場面では十分に使える。

費用もかからない。テキスト単位で見れば、これ以上安い方法はない。

ChatGPTだけでは工程が残る4つのポイント

1. 動画ファイルをそのまま渡せない

15秒の動画に30カット入っていれば、静止画30枚分の判定が必要になる。そのうえナレーションは音声なので、書き起こさないとテキストとして渡せない。

つまり、動画をチェックするには「カットを画像として切り出す」「音声を文字起こしする」「テロップと音声を対応づける」という前処理を自分で用意することになる。ここを毎回手作業でやるか、複数のツールをつないでエージェントを組むか。どちらにしてもチェックそのものとは別の作業が発生する。

2. 判定の基準が毎回ぶれる

同じ原稿でも、前提の与え方や会話の流れによって指摘の数が変わる。厳しく出る日もあれば、見逃す日もある。

基準を固定するには、プロンプトを設計して、誰が使っても同じ前提で動くように運用ルールを整える必要がある。1人で使うなら回るが、制作・運用・法務の複数人で回すと基準がばらつく。

3. 媒体ごとの審査基準は別物

法令上は問題なくても、媒体の審査で落ちる表現がある。逆もある。媒体の審査基準は公開されている部分とされていない部分があり、実際に入稿して落ちた経験からしか蓄積されない。

汎用AIは法令のテキストは知っているが、「この媒体でこの表現を出すと差し戻される」という運用上の傾向までは持っていない。

4. 結果が会話ログにしか残らない

指摘を受け取ったあと、制作担当に渡す形に整える作業が残る。どのカットのどの文言か、何件あって何件直したか、誰が確認したか。会話ログのままでは、修正の抜けが出ても気づけない。

広告主から根拠を求められたときに提出できる記録が残らない点も、実務では効いてくる。

専用ツールだと、この工程がどう変わるか

Result+AI法令チェックに化粧品の動画広告を1本かけた結果が下の画面になる。

Result+AI法令チェックの診断結果画面。動画広告がカット単位に分割され、右側に指摘内容の一覧が並んでいる
図1:動画をアップロードすると自動でカット割りされ、カットごとに時間レンジとテキストが並ぶ

カットの切り出しと書き起こしは標準機能なので、前処理は要らない。動画を入れて5分待つだけになる。

判定はNG・RISK・事実確認・OKの4段階で集計される。この動画ではNGが16件、RISKが9件、事実確認が0件、OKが11件だった。

NG16件、RISK9件、事実確認0件、OK11件と表示された判定件数の集計画面
図2:この動画ではNG16件、RISK9件、OK11件(注3)

指摘には代替案が添えられる。修正したい箇所を画面上で囲んでコメントを付ければ、そのまま制作者に共有できる。制作フィードバックツールと同じ要領で、制作・運用・法務が同じ画面を見ながら進められる。結果はCSVで書き出せるので記録も残る。

チェック結果にコメントを書き足すと内容を学習するので、自社の社内レギュレーションや媒体独自のルールを反映させながら使える。判定の粒度も、危険度を何%から何%の範囲で拾うかで調整できる。

精度の話を正直に書く

先に書いておくと、専用ツールでもAIによるチェックで100%の保証はできない。法令の解釈には幅があり、最終的な判断は人が引き受けるしかない。誤検知もゼロにはならない。この点は汎用AIと変わらない。

違いは精度そのものより、基準が固定されているかどうかにある。

Result+AI法令チェックは、ピアラが20年以上のWEB・SNS広告運用の中で、法令だけでなく各媒体の審査に対して行ってきた修正・改善のデータをもとに作られている。年間100万本近くの静止画・動画バナーと、年間1万本以上の記事LP・LPを自社で制作し、そのチェックにこのシステムを使ってきた。法令と媒体審査基準の両方を見ているのはこのためで、「法令上は問題ないが、この媒体では落ちる」という種類の指摘が出せる。法令の内容は月に1回更新している。

それでも、重要な案件や新しい訴求軸を試すときは専門家の確認を挟んでほしい。AIが向いているのは、明らかなNGが混ざったまま入稿される状態を、量と速度で潰す工程だ。

使い分けの目安

こういうときはChatGPTで足りるこういうときは専用ツールが早い
・テキストを1本だけ確認したい
・表現の言い換えを相談したい
・社内資料やSNS投稿の言い回しを見たい
・チェックするのが自分1人
・毎週入稿があり、本数が数十を超える
・動画バナーや記事LPを含む
・制作・運用・法務の複数人で回す
・チェックした記録を残す必要がある
・媒体審査の差し戻しを減らしたい

両方を使う手もある。ラフな段階の言い回しはChatGPTで詰めて、入稿前の最終チェックだけ専用ツールに通す、という分け方は現実的だ。

費用で比べるとどうなるか

Result+AI法令チェックの料金は、テキスト1件100円、静止画1枚500円、動画1本1,000円、記事LP・LP1本1,000円の従量課金。

公開されている薬機法チェックサービス12件の料金を比べると、1件あたりの単価を公開しているサービスは1枚5,500円から8,250円、月額制のツールは月11,000円から110,000円という水準だった。有料で提供されている法令チェックサービスの中では、最も低い単価にあたる(注2)

外部の法令チェックサービスや人による目視確認では、動画や記事LPは1本1万円から3万円、結果が戻るまで2営業日程度が相場になる。依頼から受領までを実時間に直すと2,880分。同じ動画を5分以内で処理するので、所要時間は約500分の1になる(注1)

ChatGPTとの比較で言えば、単価はChatGPTのほうが安い。差が出るのは前処理と後処理の人件費で、本数が増えるほどそちらが費用の中心になる。

Result+AI法令チェックについて

Result+AI法令チェックは、広告クリエイティブの法令チェックをAIで行うサービスです。テキスト・文章、静止画バナー、動画バナー、記事LP、LPを対象に、薬機法・景品表示法・特定商取引法・医療法・金融関連の法令の観点からリスクを判定し、NG・RISK・事実確認の3段階と代替案(推奨表現)を返します。運営は東証スタンダード市場に上場する株式会社ピアラです。

提供元株式会社ピアラ(東証スタンダード市場上場)
チェック対象テキスト・文章/静止画・静止画バナー/動画・動画バナー/記事LP・LP
対応法令薬機法、景品表示法、特定商取引法、医療法、金融関連の法令ほか(月1回更新)
料金テキスト100円/画像500円/動画1,000円/記事LP・LP1,000円(従量課金)
所要時間テキスト・画像は約1分、動画・LPは約5分
主な利用者事業主、広告運用・制作会社、ASP
トライアル3,000円分の無料トライアルあり
公式サイトhttps://www.resultplusai.com/

スプレッドシートとGoogleドライブで完結するため、専用システムの導入や既存フローの変更は必要ありません。化粧品や健康食品だけでなく、医療広告ガイドラインが関わるクリニックの広告、金融や保険の広告表現も、区分を切り替えることで業種ごとの判断に合わせて判定できます。

よくある質問

Q. ChatGPTで薬機法チェックはできますか。
A. テキストや文章のチェックはできます。NGになりやすい表現の指摘と言い換え案も返ってきます。一方で動画ファイルをそのまま判定することはできず、カットの切り出しとナレーションの書き起こしを自分で用意する必要があります。
Q. ChatGPTの薬機法チェックはどれくらい正確ですか。
A. 同じ原稿でも、前提の与え方や会話の文脈によって判定が変わります。基準を固定するにはプロンプトの設計と運用ルールを自分で整える必要があります。なお、専用AIを含めどのツールでも100%の保証はできません。
Q. ChatGPTに動画広告の薬機法チェックはできますか。
A. 動画ファイルをそのまま渡して判定させることはできません。カットを画像として切り出し、音声を書き起こしたうえでテキストとして渡す前処理が必要です。
Q. 無料で薬機法チェックをする方法はありますか。
A. テキスト単位であれば生成AIで確認できます。ただし本数が増えると、前処理・基準の統一・修正指示・記録といった工程の人件費が費用の中心になります。
Q. ChatGPTと専用の法令チェックツールはどう使い分ければいいですか。
A. 単発のテキスト確認や表現の相談はChatGPTが向いています。毎週入稿がある、動画やLPを含む、複数人で回す、記録を残す必要がある場合は専用ツールのほうが工程が短くなります。
Q. AIのリーガルチェックを通せば媒体審査に必ず通りますか。
A. 通過を保証するものではありません。明らかなNGを入稿前に潰すことで差し戻しの回数を減らす、という位置づけでお使いください。

手持ちの1本で試す

Result+AI法令チェックは3,000円分の無料トライアルから始められます。動画1本なら3本分です。ChatGPTで確認した原稿を同じように通してみると、前処理がなくなるぶんの差がそのまま分かります。トライアル後に本申込という流れになります。

無料トライアルを申し込む

注釈

注1:所要時間の比較について
外部の法令チェックサービスや人による目視確認では、動画・記事LP・LPは依頼から結果の受領まで2営業日程度かかることが多い。これを実時間に換算すると 24時間 × 60分 × 2日 = 2,880分。Result+AI法令チェックは同じ対象を5分以内で処理するため、2,880分 ÷ 5分 = 576となり、本文では約500分の1と表記している。当社が外部委託していた際の実績に基づく比較であり、依頼先・ボリューム・繁忙状況により所要時間は変動する。処理時間はチェックの速度を示すもので、広告の成果を示すものではない。

注2:料金水準の比較について
2026年9月、当社調べ。公開情報で料金を確認できた薬機法チェックサービス・ツール12件と比較した。1件(1枚)あたりの単価を公開しているサービスは5,500円〜8,250円、月額制のツールは月額11,000円〜110,000円(一部は従量課金を併用)。Result+AI法令チェックはテキスト1件100円、画像1枚500円、動画1本1,000円、記事LP・LP1本1,000円。無料またはβ版として無償提供されているツール、および料金を公開していないサービスは比較対象から除いている。

注3:判定件数について
本記事に掲載した判定結果は特定の1本の動画広告に対するもので、平均値や標準的な件数を示すものではない。掲載にあたっては広告主の許諾を得ている。

注4:汎用AIに関する記述について
本記事におけるChatGPTなど汎用AIの仕様に関する記述は2026年9月時点のもので、機能の追加・変更により内容が変わる場合がある。特定のサービスの優劣を断定するものではなく、広告クリエイティブのチェック業務における工程の違いを整理したもの。ChatGPTはOpenAI, L.L.C.の商標。